「犬を飼い始めたらたくさん抱っこして可愛がろう!」と思っていたのに、なぜか抱っこしようとすると暴れたり、逃げられてしまう。
何だか嫌がっているみたいで、「こんなはずじゃなかった!」とショックを受けてしまうことがあるでしょう。
せっかく飼い始めた子犬なのに、飼い主さんの抱っこを嫌がるだなんて悲し過ぎますよね。
しかし、「約8割の犬は抱っこが嫌い」という研究結果もあるので、そこまで大きなショックを受ける必要はありません。
それにしっかりと対策を練って、しつけをすれば、抱っこも嫌がらなくなり、可愛く手の中に収まってくれますのでご安心を。
ということで、今回は子犬が抱っこしようとすると暴れたり、逃げたり、嫌がる場合の原因としつけ方法をご紹介していきますので、じっくり読んでみてください。
子犬が抱っこで暴れる!嫌がる!実は犬は抱っこが嫌い!?
ブリティッシュコロンビア大学で教鞭を取る動物心理学者Stanly Coren博士は、「81.6%の犬は人に抱かれて幸せそうではなかった」という調査結果を、「Psychology Today」に発表しました。
80%以上の犬が抱っこを嫌がるだなんて、びっくりですよね。
具体的な内容としては、耳が下がっている、半月状に白目が見えている、目を閉じている、目を合わさないよう頭を反対側に向ける、唇をなめている、といったような犬がストレスを感じている時に示す〝カ―ミングシグナル〟が、インターネット上からランダムに集められた250枚の写真から見受けられた、ということでした。
飼い主さんは愛犬を抱っこするのが大好きでも、愛犬にとっては違うのだとしたら悲しいですよね。
それにしても、なぜ犬は抱っこを嫌がるのでしょうか、その原因と対策をご紹介していきます。
子犬が抱っこを嫌がるのはなぜ?原因と対策とは?
高いところが苦手
人間が立って犬を抱っこをする場合、子犬にとってはかなりの高さになってしまいます。
子犬の中には高いところが苦手な犬もいますので、その恐怖から早く降りたいと思い暴れてしまうことも少なくないのです。
【対策】
このような場合には、膝の上に乗せながら抱っこをしてあげれば、より安定感がありますので、座って抱っこをしてあげるのが良いかもしれませんね。
地面からの高さが低いため、愛犬にとっては心地良く感じられるはずですよ。
抱っこされている時に何か嫌なことがあった
例えば、「抱っこをして爪切りをする」「抱っこされた後にはいつも長いお留守番がある」「遊びを終了して、抱っこをしてハウスに戻す」など、思い当たることはないでしょうか。
抱っこをしようとしたら逃げてしまったり、抱っこをしたら暴れて逃げようとするのは「抱っこをされたらまた嫌なことがある!」とイメージしてしまうからかもしれません。
【対策】
抱っこと嫌なことがセットになってトラウマになってしまっています。
トラウマを克服するためには、抱っこと愛犬にとっての楽しい出来事を結びつけるようにしましょう。
抱っこをしながらおやつを食べさせたり、膝の上にのせてマッサージをしてあげる、なども効果がありますよ。
身体のどこかに痛みがある
抱っこをした時にキャンと鳴いたり、身体が強張っているような様子はないでしょうか。
痛がって鳴く場合には、身体の不調が隠れているのかもしれませんので、注意して愛犬を観察することから始めてみてください。
【対策】
椎間板ヘルニア、関節炎、膝蓋骨脱臼など、飼い主さんが気がつかない間に怪我をしてしまった可能性もあります。
直ちに抱っこを止めて、愛犬の様子をよく観察し、なるべく早く獣医師に診せるのがおすすめですね。
不安定で、愛犬に恐怖を与える抱き方をしている
皆さんは正しい抱っこの仕方について考えたことはあるでしょうか。
我が子のように思うあまり、自然と愛犬を人間の赤ちゃんのように縦に抱いていませんか?・・・実はそれ、犬にとって負担がかかっているのです。
【対策】
実は、縦に抱く抱っこは愛犬にとって腰に負担をかけるような抱き方で、そもそも、人間の赤ちゃんと犬とでは身体の構造が違います。
よく考えてみたら当たり前のことかもしれませんが、犬には犬の抱っこの仕方というものがあるんですよね。
正しくは、利き手と反対側の腕を犬の前脚の両脇下に通し、上半身を支え、身体を愛犬に密着させながら優しく抱き上げるようにします。
そして、後ろ脚とおしり部分を利き手側で支えるようにして包み込むようにしてください。
身体をしっかりと密着させることで、不安定にならないようにすることが大事です。
抱っこで暴れるという場合は、抱き方だったり犬の様子を観察して、色々試してみましょう。
ボディコントロール〜抱っこのためのしつけ方法!
ボディコントロールとは、人に触られることに慣れさせるための非常に重要なしつけですので、子犬を迎えたらすぐに取り組みましょう。
ボディコントロールが十分にできていて、飼い主さんが正しい方法で抱っこをすれば、抱っこ嫌いになることはありませんからね。
ボディコントロールをして、早い段階で触られることに慣れさせておきましょう。
ボディコントロールのしつけでは、まず、子犬を優しく抱き抱え、顔周りは優しく包み込むようにします。
そして、耳からマズル、首までを優しく触り、尻尾まで毛流れに沿って優しく撫で下ろします。
耳掃除や歯磨き、排泄後の肛門まわりの拭き上げなど、子犬時期から欠かせないお手入れをしながら、慣れさせていきます。
身体中のどこでも嫌がらずに触らせてくれるようになったら完璧です。
最初は嫌がるかもしれませんが、褒めてあげたり、繰り返しやって慣れさせることで、抱っこにも慣れて嫌がらなくなりますよ。
まとめ
飼い主さんが正しい抱っこの仕方を理解し、愛犬の不安を取り除くことで少しずつ抱っこに慣れてもらいましょう。
抱っこも大切なスキンシップのうちのひとつですからね。
お互いの信頼関係を築くための幸せなコミュニケーションになりますように。
抱っこを嫌がる場合は、まずボディコントロールのしつけから始めて、慣れるところからスタートしてみてください。
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